アルカリイオン水の正体とは |
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| アルカリイオン水の正体とは | ||
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健康ブームの申し子「アルカリイオン水」は本当に体によいか
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最近の健康ブームに乗って売れに売れた商品が「アルカリイオン整水器」「電解水生成機」です。
まず、水道水を内部に組み込まれた浄水器でろ過し、次にカルシウム剤(乳酸カルシウムなど)を溶かしてそれを電気分解します。電気分解すると、陰極(マイナス極)に「アルカリイオン水」ができ陽極(プラス極)に「酸性水」ができます。 陰極(マイナス極)では水の還元、陽極では水の酸化という化学変化がおこっています。陰極(マイナス極)では水酸化物イオン、陽極(プラス極)では水素イオンができます。イオンとは電気を帯びている原子や原子集団です。 さらに陽イオンである添加したカルシウム剤からのカルシウムイオンやもともと水道水に含まれていたカルシウムイオン、マグネシウムイオンなどのミネラル成分は、隔膜を通して陰極(マイナス極)に、陰イオンである塩化物イオンや炭酸水素イオンなどは陽極に引き寄せられます。 陰極(マイナス極)にできた「アルカリイオン水」はおもにカルシウムイオンと水酸化物イオンですから、 その正体は水酸化カルシウムの水溶液です。それは、うすい石灰水に他なりません ここでどうも理解できないのは手間暇かけて、乳酸カルシウムをわざわざ電気分解して「石灰水(水酸化カルシウム水溶液)」をつくって飲むのかということです。 水酸化カルシウムの水が飲みたければ消石灰をそのまま水に溶かして飲めばいいはずです。また、高濃度のカルシウムを摂取したければ乳酸カルシウムを電気分解しないで、そのまま溶かして飲んだ方がずっと効果が高いはずです。 ヨーロッパのミネラルウオーターでカルシウム濃度の高いものがありますが、このカルシウムはアルカリ性ではなく、ほとんど中性に近い塩である重炭酸カルシウムとして存在しています。 どうしてもカルシウムを補給したいというのであれば、アルカリイオン水などよりはるかに多量のカルシウム分を含むしらす、小魚、煮干し、卵を食べたり、アルカリイオン水の30倍のカルシウムを含む牛乳を飲めばよいのです。水でカルシウムを補給するという考え方は無理があると思います。 |
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なぜ爆発的に売れたのか?
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しかしこの単純な構造の装置「アルカリイオン整水器」「電解水生成機」は一時期爆発的に売れました。 |
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国民生活センターによる試験結果
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こうした消費者の声を反映して、国民生活センターは、アルカリイオン整水器の代表的な機器5種類のテストに踏み切り、その結果を平成4年10月に発表しました。
1)アルカリイオン水はpHが高くても、制酸作用が強いとはいえません。
一般にPHの高い水は、アルカリ性が強いとされていますが、pHが高いからといって、酸を中和する能力が強い訳ではありません。 制酸剤が入っている胃腸薬1包の効果を期待したい場合には10リットル以上のアルカリイオン水を飲まなくてはなりません。牛乳のpHはほぼ中性ですがアルカリイオン水の20倍以上の制酸作用があります。 2)酸性水の美肌効果は明かではありません。また、肌によっては合わない場合もあります。 酸性水は、市販の「アストリンゼント化粧水」と比べてpHに差はありませんが、酸の濃度は10分の一程度と小さくて、すぐに中和されてしまい、不安定です。一時期に肌を引き締める効果はあっても、肌を弱酸性に保持する効果はさほどありません。 3)アルカリイオン水のカルシウム濃度は高いものでも牛乳の20分の一程度です。 カルシウムイオン濃度が15mg/リットル程度の一般的な水道水を「アルカリイオン整水器」に通すと、生成したアルカリイオン水中のカルシウムイオン濃度は、20〜30mg/リットルと多くても水道水の2倍程度にしかなりません。ちなみに牛乳に含まれるのカルシウムは1000mg/リットル、フランスのミネラルウォーター「ビッテル」でも200mg/リットル程度です。 これからも分かるように、カルシウム濃度は牛乳の30分の一以下なので、カルシウム供給源としては期待できません、カルシウムの1日の必要量600mgを、アルカリイオン水だけから摂取しようとすると、1日に20リットル以上飲まなければならないことになります。 4)酸性水殺菌効果はほとんど期待できません。 酸性水には、殺菌力があり、まな板やふきん、食器の洗浄によいとされているのですが、国民生活センターのテストによれば、生成したpHが低いというだけで、あまり効果が認められていません。 塩素イオンが存在する水では、電解により殺菌力のある塩素が発生するのですが、一般の水道水程度の塩素イオン濃度では、殺菌効果を期待できるほどの塩素は生成しないのです。もし、電解で塩素を発生させようとするのであれば、水道水に食塩や塩化カルシウムを添加して電解する必要があります。ちなみにこれが一時期食品業界や病院で話題になった「強酸性水」です。しかし、よく調べてみれば中身はプールの消毒と同じもの。わざわざ電気分解しなくても、殺菌したければ、プールの消毒のように水に次亜塩素酸ナトリウムを入れればよいのです。 5)厚生省の医療用具認証番号があるからといって、過大な期待を抱くのは困りものです。 厚生省(現 厚生労働省)は、アルカリイオン整水器の効果・効能として、 ・アルカリイオン水---慢性下痢・消火不良・胃腸内異常発酵・制酸・胃酸過多 ・酸性水---美容用アストリンゼント を認めています。 しかし、この効果は40年以上前の臨床データにより「医療用物質生成器」として承認されたもので、現在の科学レベルで確かめられたものではありません。厚生省(現 厚生労働省)の承認は安全確保のためであって、推薦しているわけではありません。 |
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